AI and Creativity

創作の賞で、たまに次のような注意書きを目にすることがあります。

「生成AIの使用は禁止。もし使用が判明した場合、受賞を取り消すことがあります。」

なぜでしょう?

生成AIを使うと、執筆が楽になると思われているからでしょうか?
しかし、それは違うと私は思います。

ゼロから1を生み出すのは、私たち人間です。
発想の核となる「ひらめき」や「問いかけ」、そして「物語の魂」は、私たち自身の内側から生まれます。1から先の部分で生成AIの助けを借りたとしても、肝心要の「ゼロから1」を創り出したのは、他ならぬ自分です。

もし「生成AIを使うと執筆が楽になる」と考える人がいるとしたら、その人は創作の本質を見誤っているのかもしれません。
創作とは、決して楽をするための行為ではありません。血を滲ませるような葛藤の果てに、あるいは胸を打つ感動の中で紡がれるもの。
それを生み出せるのは、心を持つ私たち人間に他なりません。

それでも「生成AIの使用は禁止」とする創作の賞があるのは、生成AIが創作をズルする手抜きのための道具と捉える狭量さがあるからではないでしょうか?

私にとって、生成AIとの創作は「相乗効果のスイッチ」です。

それは、自分だけでは掘り起こせなかったインスピレーションを呼び覚まし、イマジネーションを拡張し、クリエーションをさらに深めていくもの。
言うなれば、才能を探し出す「探知機」のような存在です。

AIは、人間の創造力を奪うのではなく、引き出してくれる。

そう信じて、私は今日も言葉を紡ぎます。

-ひとり時間を活かして、自由で豊かな生き方を